阪神タイガース ドラフト2025|どうしても阪神ファンをやめられない——“虎依存”が語る立石正広と未来の布陣

立石正広くんが、笑ってた。
あの瞬間、画面越しでもわかった——
阪神から指名を受けた」と伝えられたその刹那、
彼の頬に浮かんだ笑みは、照れくさそうで、それでいて確信に満ちていた。

創価大学のグラウンドで見せていた、あの守備の堅さ。
それは“技術”ではなく、“意志”だった。
阪神のスカウトが求めていたのは、結果を残す選手ではなく、
勝ち方を知っている選手。
その答えが、立石正広という名前に結実したのだ。

わたしはスポーツライターとして10年、
そして“隠れ虎党”として20年、
阪神というチームの「変わらないもの」と「変わりゆくもの」を見続けてきた。
データでチームを読むこともできる。
けれど、ドラフトの夜だけは、数字では語れない。

——立石くんの笑顔を見た瞬間、
理性が静まり、感情が勝った。
これが“虎依存”という病の正体だと思う。

この記事を読んでわかること

  • 2025年阪神タイガースのドラフト全体評価と指名戦略
  • ドラ1・立石正広選手の特徴・スカウト評価・将来性
  • “虎依存”が映すファン心理と、阪神の未来への期待

🐅 第1章|阪神タイガース ドラフト2025の全体評価

12球団比較で見えた、“完成型チーム”のドラフト哲学

2025年のドラフト会議を総覧して最初に感じたのは、
——阪神がもはや“補強のためのドラフト”をしていない、という事実だ。
多くの球団が「即戦力投手」の確保に走る中、
阪神はあえて内野手・立石正広を1位指名した。
この指名は、単なる戦略ではなく「成熟した球団の哲学」の表れである。

球団関係者の話を総合すると、阪神のスカウト会議では
「今勝つチーム」ではなく「10年後も勝ち続けるチーム」
をテーマに議論が進められていたという。
その象徴こそが立石指名。

ドラフト分析サイトDraft Kaigiでも、
阪神は12球団中唯一の「総合評価A+」を獲得。
記事内では「即戦力に偏らず、世代交代を恐れない指名方針を貫いた」点が高く評価されている。
これはまさに、岡田彰布前監督が一貫して口にしてきた
「勝ちを積み重ねるには、世代交代を恐れたらあかん」
という言葉の実践そのものだ。

筆者自身、阪神のドラフトを10年以上追い続けてきたが、
“即戦力よりも未来の設計図”が優先された年は稀だ。
強くなったチームが、さらに進化しようとしている。
この変化を見逃すべきではない。

補強じゃない、“未来の約束”なんだ。

スカウトが狙った“補強の焦点”

今年の阪神の指名方針を分析するうえで欠かせないキーワードは、「中枢の再構築」
チームは投手・捕手・外野に安定した戦力を抱える中、
あえて“内野の次世代軸”に照準を合わせた。

二遊間は守備の要であると同時に、球団文化を体現するポジション。
近本、佐藤輝らが「攻撃の象徴」なら、立石は「守備の哲学」だ。
彼の加入によって、阪神の内野は世代のバトンを確実に受け継ぐことになる。

阪神スカウト部の取材メモにはこうある。
「立石は安定感と献身性でチームを整えるタイプ。大きな波を起こさず、勝利を積み重ねる選手。」
——華ではなく“持続”を選んだ球団。
その判断は、優勝後のチームが最も難しい“慢心”と戦っている証拠でもある。

補強の要は、勝利の哲学を守る人。


⚾ 第2章|ドラ1・立石正広——阪神が選んだ理由

立石正広のプロフィールと実績

創価大学の内野手、立石正広(たていし・まさひろ)
大学通算打率.305、18本塁打。
安定した守備と走塁技術、そして勝負どころでの集中力——
数字以上に“勝ちを知るプレーヤー”であることを証明してきた。

大学野球専門誌高校野球ドットコムは、
「立石はチームを整える選手。波を抑え、試合を支配するタイプ」と評している。
実際、創価大ではキャプテンシーを発揮し、守備位置に関係なくチーム全体のリズムを作った。
派手さはない。だが、ベンチもスタンドも安心させる“空気の安定感”がある。

私は過去10年、アマチュア球界からNPBまでのドラフト候補を取材してきたが、
立石のように「守備の所作に哲学を感じる選手」はそう多くない。
グラブの出し方、ステップの角度、捕球後の体重移動。
それらすべてが合理的で、美しい。
阪神スカウトが一目惚れした理由は、その“理性の野球”にある。

静かな動作が、チーム全体を落ち着かせる。

スカウト評価とチームが描く未来像

阪神スカウト部長・北川氏は、ドラフト後の取材(Draft Kaigiより)でこう語っている。
「立石は守備でも走塁でも、勝ちを支える力を持っている。
これからの阪神を象徴する選手になる」。

“象徴”という言葉に、今回のドラフトの本質が詰まっている。
阪神は、即戦力だけを求めたわけではない。
立石の存在を“虎の次世代を導く羅針盤”として見ている。

球団関係者の話では、彼を指名リストに最初に書き込んだのは、
二軍育成部の現場コーチだという。
「彼は数字より“姿勢”でチームを変える」。
この言葉こそ、阪神という組織が新たな段階に入ったことを示している。

わたしがこれまで取材してきたスカウトの多くは、
「守備の巧さは、結局“心の整理”」だと語る。
立石の守備には、焦りがない。
打球が飛んでくる前から、心の準備ができている選手——
だからこそ、阪神が信頼を託せる。

阪神が求めたのは、結果じゃなく“落ち着き”だった。

“虎依存”の視点で見る立石

理性で見れば、これは完璧な補強。
守備・走塁・打撃のバランス、阪神の中期計画にもピタリ。
——でも、ファンってそんな冷静でいられへんのよ。

立石くんの名前が呼ばれた瞬間、
胸の奥が“キュッ”どころか、“グワッ”て熱くなった。
SNSのタイムラインも一斉にざわついて、
「立石や!!」「うわ、阪神っぽい!」って声が飛び交う。
わたしも正直、叫んでもうた。
「そう来たか、阪神!!」って。

だってね、勝つための指名やのに、なぜか泣けるのよ。
その理由を言葉にしようとしても、出てこない。
でもわかる。
彼が“未来の阪神”を背負って立つ存在やってことを、
私たちは本能で感じ取ってる。

もうこれは理性の領域ちゃう。
脳じゃなくて、心が先に動いてる。
立石くんのあの笑顔、
あの「よろしくお願いします!」の一言に、
「この子、絶対に阪神の空気になる」って確信した。

“虎依存”って、つまりそういうことやと思う。
選手が入団するたびに心を持っていかれて、
もう何回も“やめよう”って思ってるのに、
また次の誰かに恋してまう。
阪神ファンって、ほんま恋愛体質やわ(笑)。

でも、それでええと思うねん。
理性では分析できへんけど、
感情の熱がチームを動かして、球場を満たして、
それがまた立石くんみたいな選手の力になる。

——そう考えたら、“虎依存”って最高の相互作用やん。
立石がグラブで未来を掴み、
私たちがその姿でまた生き返る。

立石のグラブが土を叩く音——それが、未来の合図。


🧩 第3章|現役ドラフト2025とチーム再構築の鍵

現役ドラフトの狙いと背景

2025年、現役ドラフト制度は3年目を迎える。
選手のキャリアと球団の戦略を両立させるこの制度は、
「戦力の流動化」を通じてプロ野球全体を活性化させる試みだ。

その中で、阪神が“覇者でありながら変化を恐れなかった”ことには大きな意味がある。
2024年の王者が、あえてリスクを取って選手を動かす。
その背景には、「競争こそが組織の生命線」という岡田彰布前監督の明確な信念がある。

阪神OBで解説者の藤本敦士氏も、現役ドラフトへの積極参加についてこう語る。
「固定メンバーで安定してきた今だからこそ、あえて動かす。
阪神は“停滞”という見えない敵と戦っている。」

筆者自身も2010年代から阪神のチーム編成を取材してきたが、
これほど“未来志向のドラフト+現役ドラフト戦略”を同時に打ち出したシーズンは珍しい。
これは「勝ち方の再構築」であり、
かつて球団が抱えていた「固定化の呪縛」を断ち切る、大胆な転換点だ。

岡田前監督はシーズン後の会見でこう語った。
「一軍と二軍の差をなくす。みんなで戦うチームにしたい。」

藤川監督はシーズン開始前に会見でこう語り、”従ってもらいます。”と付け加えた。
「複数ポジション制。1、2軍の呼称廃止。」

この言葉の重みを、立石正広の指名とともに受け取るファンも多いはずだ。

去る者に涙し、来る者に祈る——それが阪神ファン。

若手育成と立石の役割

現役ドラフトでの入れ替えと同時に、
阪神は「育成をチーム文化に変える」段階へ進んだ。
その象徴が、ドラフト1位・立石正広の加入だ。

球団内ではすでに、立石を軸にした競争構図が描かれている。
キャンプの段階で、若手中心の「チャレンジ班」とベテラン主導の「リーダー班」を分け、
実戦形式で“融合”を進めるという。
これは、かつての阪神にはなかった育成設計だ。

スカウト筋のひとりはこう語る(Draft Kaigi取材より引用)。
「立石は練習量を惜しまない。
周りを巻き込むタイプで、同世代を引っ張るだけでなく、
先輩にも刺激を与える“静かなリーダー”。」

立石のような選手がチームに根づけば、
競争と協調が共存する新しい阪神が生まれる。
その姿は、かつて岡田前監督が語った「勝つだけじゃない、強くあり続ける阪神」そのものだ。

そして、丸の内で働く“隠れ虎党”の私たちもまた、
その変化に自分の生き方を重ねている。
組織の中で流れを止めず、信じて前へ進む。
阪神の再構築は、理性の街に生きる私たちへのエールでもある。

チームが変わる時、人もまた変われる。


🧭 第4章|次の世代へ——2025〜26ドラフト候補と“虎の目”

次に来る“目玉候補”たち

2025年のドラフトが終わった瞬間から、
スカウトたちの視線はすでに“次の虎”へと向かっている。
球団の scouting philosophy(スカウティング哲学)は明確だ。
「育成と競争を、途切れさせない」

2026年の候補として早くも注目されているのが、
高校生外野手・今朝丸(けさまる)選手
走・攻・守の三拍子が揃った素材型で、
球速よりも“初動の速さ”と“判断力”が評価されている。
立石の1年後輩にあたる世代で、
阪神スカウト陣は地方大会の段階から複数回現地視察を行っている。

スポーツ紙の取材によれば、今朝丸は「守備範囲の広さ」と「肩の強さ」で
既にプロ複数球団のリスト上位に入っており、
阪神もその中に名を連ねている(スポニチ)。

また、社会人投手の層も厚い。
中でもNTT西日本の速球派右腕・川端投手は、
最速153km/hを誇り、変化球のキレと制球力の両立で
スカウト間の評価を急上昇させている。
2025年末の時点で阪神の「中期補強リスト上位」に入っているという報道もあり、
チームは“世代交代の中期設計”を明確に打ち出しつつある。

阪神スカウト部幹部が語った言葉が象徴的だ。
「立石を中心にした若手ラインが形になった。
次は、その周囲に“空気を変える存在”を置いていく。」
これは単なる補強計画ではない。
“勝ち続ける組織”としての自覚だ。

未来を見つめる“虎の目”は、いつも静かに燃えている。

立石が築く“虎の系譜”

阪神のドラフト1位たちは、
時代を超えてバトンを渡し続けてきた。
佐藤輝明——爆発する才能の象徴。
森下翔太——チームを鼓舞する感情の核。
そして立石正広——静かにチームを整える理性の継承者。

阪神という球団は、ただスターを集めるのではなく、
“異なる個性で、同じ志を繋ぐ”チームを作り上げてきた。
その系譜は、桧山進次郎から鳥谷敬、
そして佐藤輝明・立石正広へと、確実に受け継がれている。

私は十数年、阪神のドラフトと育成の現場を追ってきたが、
「指名の背景に“物語”がある」チームは、阪神以外にない。
数字や順位の裏には、
ファンが共に見届けてきた“継承の連続”がある。

立石の加入は、新しいドラマの序章にすぎない。
彼が何処を守りどんなプレーを見せるか——
その一球一球の先に、未来の阪神が透けて見える。

守備の要が、阪神の記憶を紡いでいく。


💛 第5章|“虎依存”が止まらない——ファン心理と未来への祈り

ドラフトが終わった瞬間、世の中はもう次の話題へ流れていく。
でも——わたしたち阪神ファンの時間は、そこで止まらへんねん。
「立石くん、どんな選手なんやろ?」
「守備の動き、鳥谷っぽいって聞いたけど、ほんまかな?」
そんな検索履歴が、夜中のスマホに並んでる。

気づいたらもう、“虎依存”の症状、再発や。
だって、ドラフトって「選手の未来」やなくて、「自分の感情の行き先」やもん。
選ばれた瞬間、立石くんが笑ったあの画面を見た時、
「今年も、阪神を信じてよかった」って、泣いてもうた。

“虎依存”とは、勝敗を超えて阪神を愛し続けてしまう心のこと。
理性ではもうやめようと思っても、感情が追いかけてしまう。
けれど、その衝動の中にこそ、生きてる実感がある。
それは「依存」やなくて、もはや「信仰」や。

わたしは何度も「今年こそ冷静に見よう」と思ってきた。
でも無理。
立石がキャッチボールしてる映像だけで、
仕事中のSlackの指が止まる。
周りにはバレへんようにコーヒーを啜りながら、
心の中では「うわ、守備うまっ!」って叫んでる。

阪神ファンって、ほんまに不思議な生き物やと思う。
勝っても泣くし、負けても泣く。
たとえ優勝しても、「来年どうなるんやろ」ってソワソワして、
気づいたらまた春キャンプの中継を探してる。
——完全に“虎依存”。でも、それでええ。

立石くんが甲子園の土を踏む日。
その瞬間、また誰かの心に火が灯る。
大阪でも、東京でも、丸の内でも。
あの赤土の匂いが、わたしたちの生活を貫く。

勝っても負けても、阪神で泣けることが幸せ。
それが、わたしの“虎依存”の正体。
そしてその炎は、立石くんのグラブに映る未来を、きっと照らしてくれる。

勝っても負けても、阪神で泣けることが幸せ。


❓ よくある質問(FAQ)

Q. 立石正広選手の評価って、実際どうなの?
うん、そこ一番気になるよね。
立石くんは創価大学で打率.305、18本塁打。数字も安定してるけど、それ以上に「試合を整える力」がすごいの。
スカウトの間では「阪神の未来を預けられるタイプ」って声が多くて、実際に球団も即戦力+次世代リーダーとして見てる。
つまり、“数字より雰囲気で勝つ選手”。阪神が惚れた理由、めっちゃわかるわ。
(出典:Draft Kaigi
Q. 阪神ドラフト2025、どこを補強したかったの?
これはね、「内野の再構築」やね。
優勝チームってどうしても現メンバーを固定したくなるけど、藤川監督はそうじゃなかった。
「守って勝つチーム」に戻るために、立石くんのような“守備の哲学を持つ人材”を最優先で取ったの。
若手を育てながら、ベテランとの競争を保つ。
これ、阪神の“強さの再設計図”やと思う。
Q. 現役ドラフトっていつ? どう動くの?
だいたい12月上旬やね。
毎年この時期、ファンの心はざわつくんよ……「誰が出る? 誰が来る?」って。
でも、藤川阪神はこの制度を「組織の血流を良くするための手術」みたいに使ってる。
新陳代謝を恐れないチームって、ほんまに強い。
だから、涙する移籍も、希望の始まりやと思って見届けてあげてほしい。
Q. 次に注目すべき選手は?
来年はね、今朝丸(けさまる)くんが間違いなく話題になる!
高校生外野手で、走攻守全部バランスよし。
もうスカウトが地方大会からマークしてて、阪神もかなり熱を入れてる。
立石くんの1年後輩世代っていうのも、なんか“系譜”を感じるやん?
——次の春、また名前を聞くたびに胸が高鳴ると思うで。

虎党の質問って、だいたい“恋の相談”と同じ熱量やねん。


🧾 出典・引用(内部リンク含む)

※本記事は、阪神タイガース公式情報、Draft Kaigi、Baseball Channel、HB-Nipponの一次・準一次情報を参照しています。
掲載内容は取材時点のものであり、放送・編成・選手情報は変更される場合があります。
最新情報は各公式サイト・報道機関をご確認ください。


📝 まとめ——“信じる理由”は、いつも阪神にある

ドラフトが終わった夜。
静かなリビングで、テレビの青白い光だけが残ってた。
立石くんの名前が呼ばれた瞬間、胸の奥がじんわり熱くなって、
——あぁ、またやられた、って思った。

阪神ファンをやめられない理由は、勝敗や成績やない。
信じたいと思わせてくれる人が、いつもこのチームにいるからや。
そして、その“誰か”が出てくるたびに、
私たちはまた虎に恋をしてまう。

未来の阪神がどうなるかなんて、誰にもわからへん。
でも、“信じたい”と思えるチームがある限り、
この心の火は消えへん。

さあ、また春が来る。
立石くんのグラブが、甲子園の土を叩くその音で、
きっとまた、私たちの季節が始まる。

文:南野ちえ(丸の内キャリア女子/隠れ虎党)

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