えぇ~っ!自腹で応援してたんですか?
生活はどうしてたの?家族の理解は?
……はい、これ、わたくしが最初に聞いたときのリアルなリアクションです。
①昭和のカオスな応援文化(ヤジ・替え歌・巨人戦)の記事で「昭和の阪神巨人ヤジ合戦」「替え歌応援」のカオスっぷりを知り、②阪神応援が沈静化した背景の記事で「ヤジがなぜ静かになったのか」「応援が統制された理由」を追いかけて、ここに来て、ようやくこう思うわけです。
「そもそも、この人たち……どういう仕組みで応援してたの?」
阪神 応援団について検索すると、「私設応援団」「公認応援団」「応援団長」「女性団員」「応援団 給料」みたいなワードが次々に出てきますよね。
でも、ググっても本当に知りたいのはそこじゃないはずです。
- 昭和の私設応援団って、マジで“素人の有志チーム”だったの?
- 今の公認応援団って、どこまで球団と一体なの?
- 応援団長って、ただの“盛り上げ役”じゃなくて何を背負ってるの?
- 女性団員は本当に増えていて、現場の空気はどう変わったの?
- そして一番気になる、「応援団の給料」ってどうなってるの?
わたくし自身、丸の内で働く普通の会社員なので、最初はこう思っていました。
「あれだけ全国飛び回って、毎試合太鼓叩いて、旗振って……これ、仕事として成り立ってないとおかしくない?」
ところが、元・阪神私設応援団のダイさんから、現場での話や制度の変遷を聞き、各種の資料や報道を確認していくうちに、だんだん見えてきました。
昭和:私設応援団がいて、団長は超個性的、でも給料は「基本なし」。
現代:私設応援団はほぼ消え、公認応援団に一本化、女性団員が増え、団長の「キャラ」は薄くなりつつも役割はより“仕事寄り”に。
この記事では、ダイさんから聞いた一次情報と、公表されている情報を整理しながら、
- 私設応援団 → 公認応援団への流れ
- 応援団長というポジションの中身
- 女性団員が増えた理由と現場の変化
- そして「応援団 給料」の現実
この4つを、わたくしの目線で「ちゃんと」説明していきます。
ダイさんとの会話をそのまま書き写すのではなく、一般のファン目線でも理解しやすいように、丸の内OLの頭で一度かみ砕いてから、お届けするイメージです。
「応援団はなんとなく怖い」「仕組みがわからないから距離を置いていた」
そう感じていた方でも、この記事を読み終わるころには、
「あ、この人たち、むしろ“めちゃくちゃボランティア精神の塊やん……」
と、見え方がガラッと変わるはずです。
・阪神の私設応援団と公認応援団の違い
・応援団長の役割と、昭和と現代のギャップ
・女性団員が増えた理由と、現場の空気の変化
・応援団に給料があるのか、ボランティア実態とお金の話
阪神の応援文化
・阪神の応援文化が「独自に発展した理由」
・私設応援団と公認応援団の違い
・応援団が担う3つの役割(リード/共有/安全)
・外野スタンドが“一体化する仕組み”の全体像
「阪神ファンって、なんであんなに声デカいん?」
たぶん、関東の友人から一度は聞かれる質問ベスト3に入ります。
わたくしも昔は「まあ、ノリやろ」と軽く答えてましたが、ダイさんの話と資料を突き合わせていくうちに分かりました。
あれ、“ノリ”じゃなくて、ちゃんと構造がある。
その中心にいるのが、阪神 応援団です。ここからは、阪神の応援文化を「仕組み」として整理していきます。
独自文化の背景
阪神タイガースの応援は、プロ野球の中でもよく「独自文化」と言われます。理由をざっくりまとめると、こんな感じです。
- 関西に本拠地がある(ファンの熱量が高い)
- 甲子園球場という大箱がホーム(外野スタンドの存在感が大きい)
- 地元メディアが毎日のように阪神を取り上げる(情報と話題が途切れない)
この3つがそろうと、「見るスポーツ」から「一緒に参加するイベント」に変わっていきます。
そして、その「参加」の型を作ってきたのが、組織化された阪神 応援団です。
外野スタンドでは、応援団がチャンステーマ、選手別応援歌、手拍子のリズムを決めてリードします。
観客はその合図に合わせて声を出し、メガホンを叩き、ジャンプする。つまり、
応援団が“設計図”を用意して、ファン全員で実行しているのが阪神の応援文化。
ダイさんいわく、
「阪神の応援って、外野全員で一個の“楽器”鳴らしてるイメージやねん」
とのこと。たしかに、バラバラじゃなく「全員で同じリズム」を刻んでいるからこそ、あの一体感が生まれているわけです。
私設応援団と公認応援団の違い
阪神 応援団の歴史を理解するには、「私設応援団」と「公認応援団」の違いを押さえる必要があります。ざっくりいうと、
- 私設応援団:昔の、ファン有志が自分たちで作った応援団
- 公認応援団:現在の、球団やリーグのルールに従って活動する応援団
昭和〜平成初期までは、球団とは独立した私設応援団が外野の応援をリードしていました。
複数の私設応援団が存在し、それぞれが旗・太鼓・トランペットを持ち込み、独自の応援スタイルを作っていた時代です。
ただ、プロ野球全体で「応援団と反社会的勢力の関係」が問題になり、リーグと球団は応援団の公認制度を整備します。その結果、
- 無許可での鳴り物使用はNG
- 応援団として活動するには、球団・リーグの規定に沿った「公認」が必要
- 外野応援を仕切るのは、公認応援団が中心
という形に移行しました。
私設応援団時代は、ファン側の自主性が強く、応援の自由度も高かった一方で、統制は弱かったのも事実です。
公認応援団は、球団やリーグとルールを共有しながら動く立場なので、
- 応援の統一感が出る
- 安全面の管理がしやすくなる
- その代わり、昔ほどの“暴れっぷり”は出しにくい
というメリット・デメリットがあります。
ダイさんも、
「私設の頃はいい意味でも悪い意味でも“やりたい放題”やったからね。今はちゃんとルールの中でやってる感じ」
と話していて、昭和と現代の差がよく出ていると感じました。
応援団の役割
阪神 応援団の役割は、大きく分けると3つあります。
① 応援のリード
試合開始前から試合終了まで、太鼓・トランペット・声出しでスタンド全体のリズムを作ります。どのタイミングで選手別応援歌に入るのか、いつチャンステーマを使うのか、その判断を担うのが応援団です。
② 応援スタイルの維持と共有
新しい選手が入団すれば応援歌を準備し、各球場での応援パターンを整えます。ビジター球場でも阪神 応援が一定の形で行われるように、全国の公認応援団同士で連携するのも役割の一つです。
③ 安全面や秩序の維持
外野スタンドは人が密集し、試合展開によっては感情が高ぶりやすい場所です。大声、立ち上がり、メガホン、ジャンプ……。その中で、大きなトラブルを避けるための注意喚起や、周囲とのトラブルになりそうな行動への声かけも、現代の応援団が担っています。
ダイさんは、
「昔みたいに“盛り上げたら勝ち”じゃなくて、今は“安全に盛り上げる”のが仕事やね」
と表現していました。
つまり阪神の応援文化は、
応援団という“土台の組織”があって、その上に観客が乗る構造。
「声が大きい」「ノリがいい」だけではなく、設計と運営があるからこそ、あの外野の一体感が生まれている、というのがこの章のポイントです。
私設応援団の歴史
・私設応援団が自然発生した背景
・昭和〜平成の外野スタンドが“カオス化”した理由
・応援合戦・替え歌・ヤジ文化が生まれた仕組み
・公認制度導入で何が変わったのか(自由度→統制)
①の記事と②の記事を読んだあなたなら、ここが気になってるはず。
はい、この章はまさにそこを“わたくし視点で”ぶった切っていきます。
①昭和のカオスな応援文化(ヤジ・替え歌・巨人戦)
※昭和〜平成初期の応援席の熱量と自由度について解説
②阪神応援が沈静化した背景
※球団ルール・時代の変化・SNSの影響を整理
私設応援団の誕生
まず知ってほしいのは、阪神の応援文化の出発点が「非公式・素人スタート」だったという事実です。
私設応援団というのは、球団が用意した組織ではなく、「好きすぎて勝手に集まって気付いたら団体になってた人たち」です。
昭和の甲子園は今より管理もゆるく、外野席は“やる気がある者から場所を取れ”の世界。
太鼓を持ち込む人、旗を担いでくる人、声がデカすぎて自然とリード担当になる人……ダイさんもこんなことを話していました。
「最初は仲間内でノリで役割が決まっててん。
気付いたら“あれ?これ応援団ちゃう?”ってなった」
わたくし、これ聞いた瞬間に思いました。
仕事のプロジェクトってこうして自然形成されることあるけど、まさか阪神の応援文化も同じ方式とは…!
要するに、草の根で勝手に進化してしまうのが阪神の応援の原点。
これが他球団にはない“生まれ方”なんです。
昭和〜平成の応援文化
昭和〜平成の頃、私設応援団は完全に阪神 応援文化の中心でした。
外野は応援団ごとに“島”みたいに分かれていて、太鼓、旗、トランペット……演出も全部バラバラ。
でも、その“バラバラ”が良かった。
- 選手別応援歌のアレンジが団体によって違う
- 替え歌のネタ数も団体ごとに異常に豊富
- 太鼓の打ち方まで個性が出る
わたくし、この時代の話を聞けば聞くほど、「外野スタンド、ほぼ文化祭やん」と思いました。
とにかく“勢い”と“即興”で成り立つ世界。
その日の空気によって、全く違う応援が生まれる。
同じ試合なんて一つもない、そんな時代でした。
応援合戦・替え歌・ヤジ文化
昭和の外野スタンドといえばこれ。
「応援合戦」「替え歌」「ユーモア系ヤジ」。
巨人戦では特に顕著で、
「相手がこう来たら、うちはこう返す」
という即興バトルが繰り広げられていました。
SNSがなかった時代なので、応援もヤジも“その場で生まれて、その場で散る”。
ダイさん曰く、
「あの頃はライブやった。全員が演者で、全員が観客やった」
……いやもう、言い方がカッコよすぎるんよダイさん。
でも本当にその通りで、昭和〜平成の私設応援団文化は「自由」「即興」「対抗心」で成り立っていました。
公認制度への移行
しかし2000年代、プロ野球全体で「応援団と反社会的勢力」に関する問題が大きく取り沙汰され、リーグは動きます。
→ 応援団の公認制度を導入
この制度によって、
- 無許可の鳴り物はNG
- 応援は“公認応援団”だけがリードできる
- 球団・リーグと応援団のコミュニケーションが公式ルートに
つまり、応援スタイルは統制される方向へ。
わたくし、これ聞いて正直ちょっとショックでした。
「あの自由すぎる外野が制度で整えられるって、文化が“文明化”される瞬間じゃない?」
ダイさんもこう言ってました。
「昔の自由はだいぶ減ったけど、代わりに安全性と安心感は増えた」
この一言に、昭和→現代の応援文化の変化が全部詰まっています。
こうして、私設応援団が作ったカオス&情熱の時代から、公認応援団による統制型応援へと、阪神 応援文化は大きく転換していきました。
応援団長
・団長が応援を統率する具体的な役割
・応援の流れを決める判断ポイント
・歴代団長に共通する能力
・“良い団長の条件”を元団員の証言で解説
はい来ました、外野スタンドの“司令塔”。
この記事の山場の一つ、応援団長とは何者なのか問題。
わたくし、このパートを書きながら思いました。
「団長の仕事、明らかに“ただ声がデカい人”の範囲を超えてる。」
ここは、ダイさんの一次情報 × ちえの理解で、できるだけリアルに説明します。
団長の役割
応援団長は、阪神 応援団のいわば“総監督”です。
試合開始前から終了まで、応援の流れを全部コントロールします。
- 太鼓をいつ叩き始めるか
- どの応援歌に切り替えるか
- チャンステーマをどの局面で使うか
- 手を止めるべきタイミングはどこか
これらを判断するのが団長の役割。
外野スタンドは人がぎゅっと密集する場所で、感情のアップダウンも激しい。
だから応援には常に“秩序”が求められ、その舵取りをするのが団長なんです。
ダイさんいわく、
「団長がズレたら外野が全部ズレる。だから全体を見て判断する力がいる」
とのこと。
わたくし、これを聞いて震えました。
外野を操縦するって、飛行機の副操縦士より責任重いのでは……?
団長の権限と責任
団長には、応援の方向性を決める強めの権限があります。
具体的には、
- 応援歌の選択(どれを、いつ、どの長さで)
- 応援パターンの更新・調整
- イニング間の演出バランス
- 太鼓・トランペットとの連携
しかし、権限が大きいということは、その分だけ責任も大きい。
応援席でのトラブル対応、
観客同士の接触や揉め事の火種に対する声かけ、
球場スタッフとのコミュニケーション……
これ全部、団長の仕事です。
もう一度言います、これ全部です。
「応援団長=応援のリーダー」ではなく、
「応援の品質と安全を守る人」なんです。
わたくしの脳内ではすでに、
団長は“現場監督 × 司会者 × セーフティマネージャー”の三刀流扱いです。
歴代団長の特徴
歴代団長には共通点があります。
どの時代も、必要とされるスキルはほぼ同じ。
- 観察力:外野スタンド全体の状況を瞬時に把握する
- 判断力:試合展開・空気に合わせて応援を切り替える
- 調整力:メンバー・観客・球場側、全部と関わる
とくに私設応援団の時代は、団体同士の個性が強く、
調整が本当に大変だったらしいです。
ダイさん曰く、
「昔の団長は、応援より“人間関係の調整”が上手い人が多かった」
この一言、わたくしは深く納得しました。
あの時代の外野は、まあまあ“交渉能力が試される現場”です。
良い団長の条件
では、「良い団長」って具体的にどんな人?
これは昔も今も変わりません。
- 応援への理解と熱意がある
- 空気を読む能力が高い
- メンバーを統率できる
- ファン全体を優先して考えられる
ダイさんはこう言っていました。
「声がデカいとかはどうでもいいねん。
判断できて、守れて、ちゃんと気遣いできる人が団長や」
つまり、
応援団長=情熱の象徴+冷静なリーダーシップ
という役職なんです。
昭和の私設応援団の“個性派団長”とは違い、現代の団長はルールの中で動きながら、外野の熱量を安全に成立させる役割を担っています。
わたくし的には、「団長って、もう半分プロの仕事やん…?」という感想しか出てきませんでした。
女性団員
・女性団員が増えた背景(公認制度・治安改善・SNS)
・女性が参加することで変わった外野スタンド
・現代応援文化が“開かれた空気”になった理由
・SNSで広がる現代のファン参加型文化
昭和の外野を知る人からすると、「阪神の応援団に女性が普通にいる」
という現代の景色は、かなりのインパクトらしいです。
わたくしも最初、ダイさんから「今は女性団員も多いで」と聞いたとき、
思わずこう返しました。
「えっ、あの外野の真ん中に?しかも太鼓とか旗の横で?」
するとダイさんは笑いながら、「今は全然普通やで。むしろ歓迎ムードや」
と語ってくれました。
ということでこの章では、女性団員が増えた理由と、外野がどう変わったのかを整理します。
女性参加が増えた背景
阪神 応援団で女性団員が増えた理由には、いくつかハッキリした要因があります。
- 公認応援団制度 → 活動が透明化した
- 球場の治安が改善された
- SNSで活動内容が“見える化”した
- 女性ファン全体が増加した
昭和の私設応援団時代は情報もルールも曖昧で、「入りたいけど、どうすればいいのかわからない」みたいな状態だったそうです。
しかし現在は、応援団の活動内容・規則・募集状況などが明確になり、初めてでも参加のハードルが大きく下がっています。
ダイさんも、
「昔と比べて、入団の“怖さ”はほぼゼロやと思う」
と言っていました。
これは応援文化にとって非常に大きな転換点です。
女性団員がもたらした変化
女性団員が増えたことで、外野の空気には明らかに変化が出ています。
- 楽器パートやリード役に女性が入る
- 役割分担が柔軟になる
- 外野席の“圧”が少し和らぐ
あの外野の激しさに女性が加わるなんて昔では考えられなかったらしく、
ダイさんも驚いていました。
「今の方が見た目にも華があるし、若い子も入りやすくなった」
と語っていたのが印象的です。
さらに大きいのがSNSの存在。
女性団員や女性ファンが、応援団の活動をビジュアル込みで発信できるようになり、「応援団って実はこんな感じなんだ」と伝わりやすくなったんです。
その結果、応援文化自体が若い世代にも届くようになりました。
現代応援の雰囲気
公認応援団制度の導入によって、応援スタイルは統一され、昔より明らかに落ち着いた空気になっています。
ここでわたくしが驚いたのは、「女性団員の増加=安全性の向上」という自然な連動です。
女性が増える → 外野のピリピリ感が和らぐ → トラブルが減るという流れが実際に起きているとのこと。
ダイさんも、
「昔と比べたら、雰囲気はほんま柔らかくなったと思う」
と言っていました。
公共性が高まり、公認応援団が秩序を重視するようになった結果、外野席の「入りづらさ」も同時に解消されていきました。
SNS時代の女性ファン
現代の応援文化にとって、SNSはもう欠かせません。
- 応援歌・リズムが動画で共有される
- 応援団の活動が可視化される
- 初めての人でも応援に参加しやすくなる
- 女性ファン自身が応援文化を広める発信源になる
わたくし自身も、SNSで阪神応援を追いかけていると、
「今日のライト、めっちゃ完成度高い!」
「この女性団員さん、太鼓うますぎる!」
といった投稿がたくさん流れてきます。
つまり、
女性団員の存在が、応援文化の“入口”を広げている。
これこそ現代の応援文化の大きな特徴であり、昭和とは決定的に違うポイントなんです。
応援団の給料
・応援団に“給料は存在しない”理由
・太鼓・旗・遠征などの活動費のリアル
・給料の噂が生まれた背景(私設時代の誤解)
・公認応援団の資金がどう管理されているか
はい、ここ。
この記事を書きながら、わたくしが一番声を荒げたテーマです。
「え、あれだけ働いて給料ゼロ……!?いやいやウソでしょ!?」
と思ったあなた。
安心してください。わたくしも最初まったく同じ反応でした。
でも、ダイさんから聞いた話と資料を確認していくうちに、「むしろ、なんでみんな続けられたん?」という方向に感情がひっくり返りました。
応援団はボランティア
結論を先に言います。
阪神 応援団=完全ボランティア。
これは公認応援団になっても変わりません。
球団から報酬が出る仕組みも存在しません。
応援リード、旗の運搬、太鼓の準備、演出の調整……あれ全部、完全なる善意と情熱で持ちこたえているんです。
わたくし、これ知った瞬間、思わず声に出してしまいました。
「いや、もうそれ“働いてる”やん!!!」
でも、それでもやる。
報酬じゃなくて、“阪神を応援したい”という気持ちが中心にある。
それが応援団の本質なんだと理解しました。
必要経費
そしてここからがさらに衝撃。
応援団の活動は、むしろ“お金がめちゃくちゃかかる”。
代表的な経費はこちら:
- 太鼓・トランペットなど鳴り物の購入費
- 旗・横断幕の制作費
- 試合のチケット代
- ビジター球場への遠征費
- 通信費・備品代などの運営費
はい、ここでわたくしの心が再び折れました。
「ちょっと待って!?活動に必要なもの全部“自腹”!?」
……そうなんです。
とくに遠征費がエグい。
シーズン中に各地を飛び回る団員は、年間で相当な出費になります。
だから団体によっては、会費や寄付を募って分担することもあります。
ただし、これも“給料”ではなく、あくまで必要経費の補填という位置づけです。
給料の噂が生まれた理由
ではなぜ「応援団に給料がある」という噂が出回ったのか?
この背景には、私設応援団時代の“情報の不透明さ”があります。
ダイさんによれば、昔は団体によっては会費の仕組みも曖昧で、旗や太鼓がやたら豪華だったり、遠征費がどうやって賄われているのか不明なケースもあったとのこと。
その結果、
「え?あれだけの装備、どっかから金出てるんちゃうん?」
と誤解されることが多かったのです。
しかも、外野で一際目立つ団員は“プロっぽく”見える。
そこに想像が足されて「給料もらってるんやろ?」が出来上がった……というわけです。
しかし実際には、応援団はどこまでもボランティア。
報酬が発生する構造は存在しません。
運営資金の仕組み
では、公認応援団はどうやって運営しているのか?
・団員の会費
・寄付
・備品の共同購入
このあたりが基本です。
球団から補助金が支給される仕組みはありません。
団体によって管理方法は違いますが、いずれにしても“自主運営”である点は共通しており、透明性を確保している公認団体が多いです。
つまり、
応援団は“誰かに雇われて動くサービス業”ではなく、ファンが自発的に支える文化そのもの。
これが、ダイさんが話してくれた「応援団のリアル」。
わたくしが記事に残したかった一番のポイントでもあります。
応援団のイメージ
・“応援団は怖い”と言われた歴史的背景
・ネットで誤解が増幅した理由
・現代の応援団が“健全で統制された存在”である根拠
・現場証言から見る、最新の外野スタンドの空気
③の記事で必ず触れないといけないテーマ、それがこの「応援団こわい問題」。
わたくしも阪神ファン歴はそれなりに長いですが、正直、昔の外野の話を聞くまでは、“応援団は近寄りがたい存在”というイメージを持っていました。
しかし、ダイさんから話を聞き、資料を確認していくうちに気づきました。
そのイメージ、ほぼ「時代の誤解」と「ネットの盛りすぎ」。
ここでは、その誤解の正体を整理していきます。
恐ろしいと言われた背景
阪神 応援団が「怖い」と言われたのには、明確な理由があります。それは、昭和〜平成初期の“私設応援団が複数存在した時代”の名残です。
当時は、今みたいに公認制度もなければ統制もゆるく、団体ごとに応援スタイルや主導権が違いました。
その結果──
- 応援団同士の主導権争い
- 観客同士の衝突
- 外野でのちょっとしたトラブル
こういった出来事が話題になりやすく、「応援団=怖い」という印象が残ったのです。
しかし重要なのはここ。
それは“特定の時代・一部のケース”であり、今の応援団とは別物。
にもかかわらず、当時のインパクトだけが切り取られて残ってしまい、現在のイメージに影響を及ぼすことになってしまったわけです。
ネット上の誇張
そしてさらにややこしくしているのが、ネットの誇張文化。
匿名投稿や昔話系のまとめサイトでは、「応援団の恐ろしさ」みたいなタイトルがつきがちですが、完全にエンタメとして語られているものも多いです。
・一部の体験談を全体の話として語る
・面白くするために脚色される
・“昭和の外野”と“今の外野”が混ぜて語られる
こうした情報が独り歩きした結果、「実態とはまったく違うイメージ」が生まれてしまっています。
なので、現代の応援団を語るときに、ネットの噂をそのまま信じるのは完全にアウトです。
現在の応援団
では現在はどうなのか?
結論はシンプルです。
今の応援団は、公認制度の中で秩序を重視して活動している。
団長を中心に、
- 球団との連携
- 球場スタッフとの協力
- 応援の進行管理
- 安全確保
これらが仕組み化されており、昔のような“暴れん坊”イメージとはかけ離れています。
ダイさんも、
「今は昔みたいに怖いと感じる要素はほぼないで」
と言っていて、わたくしも完全に同意です。
むしろ今の応援団は、“球場全体の雰囲気を整える存在”に変化しています。
現場の証言
ダイさんの現場証言で特に印象に残っているのはこれ。
「公認になってからはルール厳守が当たり前やし、トラブルは球場スタッフと連携してすぐ処理される」
つまり、
安全性自体が現代の応援団の“最優先事項”になっている。
さらに女性団員や若いファンが増えたことで、外野の空気が柔らかくなり、
かつてのような緊張感やギスギス感はほぼ見られません。
わたくしが現場で感じた空気も、まさにそれでした。
「ネットで語られる“怖い応援団”は、もう化石。今は健全で開かれた応援文化が主流。」
これが、現代の阪神 応援団のリアルです。
FAQ
阪神 応援団について調べると、ネット上にはさまざまな情報が入り乱れています。
「実際どうなの?」「現場では何が起きているの?」という疑問を、この記事の流れで整理しきれなかった部分について、ここでまとめて回答します。
特に多かったのが、入団方法・団長の決まり方・女性団員の実態・費用・怖さの真相の5つ。
初めて応援団の仕組みに触れる読者が迷いやすいポイントを、ダイさんの証言と現在の制度に基づいてシンプルに解説します。
応援団は誰でも入れる?
基本的には入れます。
ただし、「入団したいです!」と手を挙げれば即OKというわけではありません。
公認応援団ごとに募集条件があり、
- 決められた規則を守れるか
- 一定の頻度で活動に参加できるか
- 応援文化への理解があるか
このあたりは最低ラインとして求められます。
ダイさんも、「ちゃんと参加する気がある人なら歓迎されるで」と言っていたので、雰囲気的にはかなり“開かれた組織”です。
団長はどう決まる?
団長はくじ引きでもジャンケンでもなく、信頼と経験の積み上げで決まるポジションです。
選出方法は団体ごとに違いますが、多くは、
- 長期の活動実績
- 応援コールの理解と安定したリード力
- 安全面・トラブル対応の判断力
- 球団や球場スタッフとの調整能力
こうしたポイントが総合評価されます。
わたくし的に言うと、「団長=外野の管理職」くらいのイメージがぴったり。
女性団員は多い?
はい、多いです。しかも増え続けています。
背景には、
- 公認制度で活動が透明になった
- 球場の治安が良くなった
- SNSで応援団の実態が見えるようになった
という大きな追い風があります。
昔の外野の“怖そう”な印象は、現代のスタンドにはほとんどありません。
応援団の費用は?
全部自費です。
応援団は完全ボランティアなので、報酬はゼロ。
かかる費用はむしろ多く、
- 太鼓・旗などの備品代
- ビジター遠征の交通費・宿泊費
- チケット代
- 団内の備品・連絡費
これらは団員が自腹で負担します。
団体によっては会費制度で分担しているところもありますが、“給料が出る”という仕組みは存在しません。
応援団は怖いの?
昔の一部の時代・一部の団体を切り取れば、そう見える瞬間もありました。
しかし、それは過去の話です。
現在の公認応援団は、
- 安全管理の徹底
- ルール遵守
- 球団・球場との協力体制
が整えられており、雰囲気は大幅に改善されています。
ダイさんも、「今は怖いとか全然思わへんと思うで」と断言していました。
現代の応援団は“怖い存在”ではなく、スタンド全体を整えるサポート役。
これが、現場に基づいたリアルな答えです。
一次情報(引用元)
本記事の内容は、元・阪神私設応援団員であるダイさんの証言、および以下の公的資料・報道・専門記事をもとに整理しています。
- 阪神タイガース応援団の歴史と構造
https://ja.wikipedia.org/wiki/阪神タイガースの応援団
- 公認応援団のFAQ(費用・活動内容など)
https://tigers-ouendan.info/faq/
- プロ野球応援団と暴排・許可制度に関する解説
https://www.toben.or.jp/know/iinkai/minji/column/post_23.html
- 女性ファンの増加と応援文化・球場環境の変化
https://toyokeizai.net/articles/-/109950
上記の情報は、応援団の制度変更・活動実態・歴史的背景を整理するための基礎資料として使用しています。
関連情報(内部リンク)
本記事は、阪神応援文化を体系的に整理するシリーズの「③」にあたります。関連する記事をあわせて読むことで、昔から現代までの変化がより立体的に理解できます。
| ※シリーズ全体の導入口となる記事
|
|- ①昭和のカオスな応援文化(ヤジ・替え歌・巨人戦)
| ※昭和〜平成初期の応援席の熱量と自由度について解説
|
|- ②阪神応援が沈静化した背景
| ※球団ルール・時代の変化・SNSの影響を整理
|
|- ③この記事(阪神応援団の仕組み(私設応援団・団長・女性団員))
| ※現代の応援団の構造や役割を理解する基礎
|
|- ④昔の阪神応援団と現代の応援文化を比較
| ※現代の応援文化(女性団員の増加・SNS時代)
シリーズ全体を通して読むことで、「昭和の熱狂 → 沈静化 → 現代の開かれた応援文化」という流れが一本で理解できる構成になっています。
外野席の空気がどう変わってきたかを体系的に把握したい方は、ぜひ上記リンクから順に読み進めてください。
まとめ
・私設→公認へ、応援団の歴史的な変化が理解できる
・団長・女性団員・給料などの“内部構造”を整理
・応援団が現代の外野文化を支える仕組みがわかる
・応援文化を知ると観戦が立体的になる理由
ここまで、阪神 応援団の“中のしくみ”を一気に駆け抜けてきました。
私設応援団の草の根スタートから、公認制度の導入、団長という司令塔の役割、女性団員の増加、そして多くの人が誤解している「給料」の話まで。
わたくし自身、ダイさんの証言と資料を突き合わせながら記事を書き進めるうちに、「応援団って、ただの“応援が上手い人たち”じゃなかったんだ」
という事実を痛感しました。
阪神の応援文化=長年の積み重ね × ファンの自主性 × 組織の進化
この三本柱がそろって初めて、あの外野の一体感が成立していたわけです。
昭和〜平成の私設応援団時代には、自由度の高さから替え歌や応援合戦が生まれ、そのカオスが阪神応援の魅力そのものになっていました。
しかし、公認応援団への移行によって、応援の統制、安全管理、透明性が大きく向上し、“参加しやすい応援文化”へと進化したのも事実です。
その象徴が、女性団員の増加や、若いファンの参入。
外野席が以前より柔らかく、多様性のある場所へ変わっていく流れは、今も続いています。
そして、誤解されがちな「給料」については、この記事の核心のひとつ。
応援団は完全ボランティア。
しかも活動に必要なお金は自腹。
この事実を知ると、応援団がどれほど純粋な気持ちで動いているかが見えてきます。わたくし自身、この章を書いていて胸を打たれました。
「応援団は怖い」という昔のイメージについても、それが“特定の時代の一部の出来事”にすぎず、現代はまったく違う健全な体制であることがはっきりしました。
ダイさんの言葉を借りれば、
「今の応援団は、怖いどころかめちゃくちゃ真面目」
これが現場のリアルです。
阪神タイガースの応援文化を理解すると、外野席で見る試合は一気に立体的になります。
応援団がどうやって空気を作り、どうやってファンのエネルギーを一つにまとめているのか。
その裏側が分かるだけで、あなたの観戦体験は確実に変わります。
次に球場へ行くときは、ぜひ外野スタンドの“設計図”を頭に思い浮かべながら観てみてください。
阪神ファンの一体感の理由が、きっと今まで以上に鮮明に見えてくるはずです。

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